Kazuha Katayama
Works

庭の縁

Exhibition view

Still of video

作品概要 -「常滑フィールド・トリップ2009」出展   土管坂休憩所(愛知県常滑市栄町)

古い焼き物の工房と民家が立ち並ぶ常滑の市街地を舞台にしたアートプロジェクト、「常滑フィールド・トリップ2009」参加作品。

このプロジェクトでは、観光地である「やきもの散歩道」に住むある方を取材した。
彼は常滑で生まれ育ち、現在は仕事をリタイアして庭造りを楽しんでいる。
花が咲き乱れる野原のような彼の庭は、迷い込んだ観光客の目を惹き、楽しませてくれる。また彼も観光客との交流を楽しんでいる。
個人的な思いや人となりがきっかけで造られる庭は、町の景観や記憶を形作るものになっていく。
このような、庭の主と、庭との関係を見つめる作品。

制作プロセス

1週間に1回程度のペースで庭に通い、
・縁側で主の方と世間話をするかたちで、庭について、常滑での生活等についての話を伺う
・庭の片隅に置かれた刈った後の草をもらう
といった取材を行う。
また月に1回程度、庭の様子と、庭に主の方がたたずむ様子をビデオに撮る。
取材期間は、2009年5月〜10月までの約4ヶ月間にわたった。

作品は、その庭のすぐ近所にある旧民家の「土管坂休憩所」で展示した。
その一室で、話した時の言葉の断片と、枯れた草を合わせて壁一面に展示。隣の部屋ではビデオを上映した。
また、その庭で収穫されたコスモスの種を来場者に配った。